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シェイブテイル日記

データ・歴史的事実からみた日本のデフレと、意思決定論の二つがメインテーマです。

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shavetail

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日本の物価を、物価安定国や韓国などと比較すると、日本の異常さが浮かび上がってきます…

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このブログは主に日本を覆う政府・日銀による人災、デフレを扱っています。

ただ最近、グーグルクロムでは表示されないエントリーがあったり、記事の横幅が狭すぎて、アップしたい画像がはみ出したりして、現在のこのFC2ブログでは困る面が目立ってきました。

そこではてなダイアリーへの引越しを予定しています。
現在引越し中です。
当面両サイトをミラーサイト状態にしますが、図の表示が中途半端など、全体が散らかっています。
引越し先の片付けが済めば、こちらのはてなダイアリーのブログに移行したいと思います。
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今後ともご愛読をよろしくお願いいたします ^-^
2000年の速水総裁時代の日銀が、政府の反対を押し切ってゼロ金利政策を解除したころの日銀議事録が公開されました。

(以下引用)---------------------------
★禍根残したゼロ金利解除、緊迫の駆け引き明らかに 日銀議事録
日経QUICKニュース

 日銀は27日、2000年7~12月に開いた政策委員会・金融政策決定会合の議事録を公開した。
同年8月に日銀は政府の反対を押し切ってゼロ金利政策を解除。緊迫のやり取りが明らかになった。

 解除に向けて議論を先導したのは、議長の速水優総裁。非常措置のゼロ金利政策は
「条件がそろえば元に戻すのが当然。そうしないと市場のバイタリティーが出てこない」と持論を展開した。

 そごうが経営破綻した直後の7月は「少し間が悪い」(武富将委員)として解除を見送った。
8月には株価が落ち着きを取り戻し「そごう問題の影響にも一応見極めがついた」(藤原作弥副総裁)として議論が一気に加速。
雇用・所得環境も改善し、多くの委員が「デフレ懸念の払拭が展望できるような情勢に至った」と判断。
ゼロ金利解除の流れが決まる。

 正副総裁を含む9人の政策委員のうち、解除に反対したのは中原伸之委員と植田和男委員。
物価がプラスに転じていない段階での利上げに異を唱えた中原委員は、
「デフレ懸念払拭」という抽象的な判断基準を痛烈に批判した。
株価などを気にした植田委員を藤原副総裁が「できるだけ多くのひとの賛同を得たい」と勧誘する一幕もあった。

 速水総裁がゼロ金利解除を提案したところで、政府の出席者が「伝家の宝刀」を抜く。会議は一時中断。
大蔵省と経済企画庁の代表2人が協議し、日銀に採決の先のばしを求める「議決延期請求権」を行使した。

 前代未聞の事態に戸惑いが広がる。山口泰副総裁や三木利夫委員らは政府側に繰り返し説明を求めた。

大蔵省の村田吉隆総括政務次官はゼロ金利解除で「市場に送るシグナルが(金融引き締めに)変わることを心配している」と警告。
しかし速水総裁は「金融緩和の程度を微調整する措置」にすぎないと譲らなかった。

 中原委員は政府との対立が「今後の政策運営に禍根を残す」と警鐘を鳴らす。
最後は速水総裁が「これ以上議論しても時間がかかるばかりだ」と打ち切った。

 1年半続いたゼロ金利政策がこうして幕を閉じる。だが同年秋にIT(情報技術)バブルが崩壊。
結果的に信念を貫いた日銀の大決断は裏目に出て、翌年3月に量的緩和へと追い込まれていく。
(文中の肩書、組織名は当時)

                     以上

------------------------------(引用終わり)
この内容と、以前この政策決定に直接関わっていた中原伸之氏の体験談とを重ね合わせると、日銀での政策決定の本質が見えてくるように思います。

まず、表舞台に立つ「審議委員」。これらの人々が、中原伸之氏のようなごく一部の例外を除き、意思決定が軽い。当時の副総裁・藤原氏などに至っては、「自分は経済は素人だから。」と言ってはばかりませんでした。
この軽い神輿を担いでいるのが日銀の実務を担っている「日銀当局」。いわゆる事務方です。こっちは頭はいいが、日銀に脈々と続く、インフレ恐怖症に罹っているか、かかったふりをしていないと出世の階段を登れないため、物価を抑えこみ、またマスコミあるいは無知な政治家をを通じて世論を操作しようとしています。
 世界的に見て物価(GDPデフレータ)が2-4%程度にコントロールされている国々と日銀がマイナス1%程度にずっとコントロールしている日本との間に4%前後もの物価変動の乖離があろうが、それで国民生活が脅かされ、自殺にまで追い込まれ ようが知った事ではない。
ところが、これらの人々は、傲慢であると同時に意外なくらいに世間の目を気にしているため、中原氏が喝破しているように、「空気によって動く」。 本当に気持ちの悪い組織です。

 現在の日銀トップ・白川氏は、以前インタビューに応えて、こんなやりとりをしていました。
---------------
白川総裁に聞く(ワールドビジネスサテライト
Q.
デフレを懸念する声は多いですが総裁自身が肌でデフレを感じる事はありますか?
A.
今の仕事に成ってからウィークデーに買い物に行く機会が激減したんですけども
週末には家族と一緒に近くのレストランでランチセットを食べていますがコレだけ内容が豊富で
充実した食事をこの値段で食べられる事に驚いています

お店のほうから見れば経営は大変なんだろうと思います
消費者の立場から見ますと
この所得でコレだけの物を買えるのかっていう風に感じます
---------------
まぁ、白川さんは本当に庶民の窮状は知らないのでしょう。
もし知った上でこんな受け答えをしたとすれば、白川氏の人間としての価値に疑問をいだかざるを得ません。
以前から気になっていたことがあります。
物価を示す指標にはいくつかありますが、「消費者物価指数(CPI)には上方バイアスがあり、GDPデフレータには下方バイアスがある。」といった説明を見聞きするのですが、その説明がちょっとアヤシイのでは?、という疑問です。

 日銀から出ているある小論文では、CPIはラスパイレス指数、GDPデフレータはパーシェ指数であることが両者の乖離の重要な原因である、とされています。
下の表は、この論文に出てくる物価下落の例です。
表
この例では、物価指数を構成する商品は食品とパソコンの二つの財だけからなる、と単純化されています。
そして、食品は価格変動なし、パソコンは毎年50%価格が下落する、というモデルです。
ラスパイレス指数であるCPIの場合、「基準年」時点の財の数量ウエイトがそのまま持続する、という前提で物価が計算されるのに対し、パーシェ指数であるGDPデフレータの場合、比較時点の数量ウエイトで加重平均して物価が計算される、という違いがあるというものです。
この例の場合、GDPデフレータは、CPIよりも下落率が大きく、日銀小論文では「GDPデフレータには下方バイアスがある。」という結論を導いています。
グラフ

ところが、です。
この例の初期条件を変えてみると、意外な結果になります。
表-2
こんどの例では基準年の食品の数量ウエイトはパソコンの数量ウエイトの2倍、パソコンの価格下落率は年間20%としました。(この初期値の方が、現実に近いですよね。)すると…。
グラフ-2
あら不思議。 両者に差が無くなっているではありませんか。
結局、日銀の小論文の例って、GDPデフレータがCPIよりも極端に下に出る例を出しただけ?という疑問が残りました。

現実の世の中を考えれば、百均ショップが繁盛していることを見ても分かるように、今の日本の庶民は、デフレで給料が下がったり、雇用が脅かされたりする中、一円でも安く同じ機能・便益を実現出来る商品を探して買っているわけです。
 それにも関わらず、CPIの算出では、基準年と同じものを買ったと仮定しています。 
どうやら日銀論文では、GDPデフレータにも下方バイアスがあって、日銀が物価指標としているCPIが正しいのだ、ということが言いたいようですが、現実世界を考えれば、ラスパイレスだ、パーシェだといった違いよりも、CPIは、デフレ下にある現実の人間の行動が反映されていない指標であることが問題であるように思えます。

日銀の結論は、逆に「CPIは正しい指標で、GDPデフレータは下方バイアスのある正しくない指標」としているようですが、もし世界で唯一日銀だけが誤った指標(CPI)に基づいて、物価を下げ続けていると仮定すると、日本が物価水準が世界最低であると同時に、物価が世界一中央銀行によってコントロールされている国となっていることに一応の納得がいきます。